Aさん:ワインとクラシックに造詣が深い教養人。
店主:幼少期からヴァイオリンを習い志す。
愛器は1850年製ニコラ・ヴィヨーム。
百戦錬磨のソムリエ。
店主:秋は芸術とワインですね。
ドイツ・リートが恋しくなる。
ワインはブルゴーニュ・・・。
古酒・・・・。
品種で言えばピノ ノワール。
ネッビオーロがいい。
この季節は感性が開いている。
Aさん:わかる、その感じ。
シューベルトの歌曲。
またはマーラーの歌曲も最高。
店主:生意気な言い方ですいません。
その辺りの感性が私と類似。
ですから話が盛り上がります。
後期ロマン派の巨人リヒャルト・シュトラウス。
あの天才、最晩年の作品、四つの最後の歌。
シンプルなオーケストラレーションで粋を感じる。
若い頃のどうだ、この作品は!!
と主張しない・・・。
Aさん:天才でしたが苦労人でした。
彼はナチス時代に心も疲弊・・・。
まあ、あの時代のヨーロッパはそうですが。
店主:ワインはバローロの古酒。
手頃な価格で人気のニコレッロ。
いつも思うのが熟成されたバローロの魅惑。
それはブルゴーニュの一級品に匹敵する。
香りでも互角の勝負、時には凌駕する。
味わいの深さや落着き度も大物。
ネッビオーロの独自性にも着目したい。
霧に名前の由来があり神秘的です。
産地も局地的でピノ ノワールより限られています。
Aさん:フランスの雄がピノならイタリアの雄はネッビオーロ。
店主:秋の森でポルチーニを採取してバローロで楽しみたい。
Aさん:リゾットにしてね・・・。
店主:季節っていいですね。
服装、食事、風景が変わる。
日本人で良かったと感じます。
2018年10月21日
静岡県 藤枝市 ワイン専門店
最終更新日:2018-10-21