毎月、数多くの書籍を乱読する私。
タイトルから興味が沸く場合や趣味から派生して購入する場合。
また、暇潰しに購入する場合と様々です。
そんな乱読人間の私が、ご推薦する書籍は作曲家。
★ 作曲家◎人と作品シベリウス
神部智 著
音楽之友社
おすすめ度:★★★★★
私が好きな作曲家シベリウス。
愛国心を持ち続け今でも母国フィンランドで人気と尊敬を集めている。
彼の肖像は紙幣にもされ、生前お金に苦労した彼はどんな心境であっただろう。
彼の愛国心の芽生えとは・・・。
それは誰もが抱く普遍的な愛国心よりも強固だ。
大国に翻弄され続けた母国の宿命とは、断じて許さない信念の成せる愛なのか!!
北欧の作曲家と言えば他にグリーク、ニールセンなどが思い浮かぶ。
しかしシベリウスは別格で世界中で愛される。
ですから作品、人物的にも興味が湧きます。
見た目は威厳があるが繊細。
彼はヴァイオリニストを夢見た。
しかし繊細故に断念した。
ヴァイオリン協奏曲は大大傑作。
ベートーヴェン、メンデルズゾーン、ブラームスなど素晴らしい作品が多い。
しかし、私は彼の作品が一番好きである。
北欧の寒い雰囲気。
1本筋が通り緊張感すら漂う。
難曲故に完璧な演奏に出会うと更に感動する。
パガニーニなど先人が開拓したテクニック。
それを進化させた大物作品である。
そして交響曲や交響詩、声楽に合唱曲など多彩。
交響詩フィンランディア。
10分に満たない作品ながら聴衆を鼓舞する。
口伝で語り継いだ民族叙事詩カレワラに影響された作品。
この様に北欧神話を題材にした作品が多い。
郷土に密着した面を多く持つ。
そんな一面とは別に実は留学や旅行で見聞も広く国を越えた珠玉の作品を多く残した。
浪費癖は生涯治らず負債の額も天文学的。
喫煙家でありアルコール好き。
人間性豊かなのが日本人に愛された理由かもしれない。
この作曲家◎人と作品シリーズは愛好家必須書籍です。
まだ書籍化されていない人物も多いのでこれからも期待!!
2018年9月3日
静岡県 藤枝市 ワイン専門店
最終更新日:2018-09-03