お蔭様でワイン専門店ピノ ノワールは11年。
普段の店内の会話・・・。
それは笑あり真剣ありの何気ないやり取り。
Yさん:当店通い歴5年、イタリアワインマニア。
店主:幼少からヴァイオリンを習い志す。知識膨大なソムリエ。
Yさん:クラシック音楽の楽しみ方、ピノさん的には研究方法。
その秘訣を教えて下さい?
店主:これは難しいですね。
同時代の作曲家を比較する。
まはた一人の作曲家を徹底的に聴く、調べる。
有名な作曲家ほど伝記などが入手しやすい。
Yさん:そうだよね・・・。
ストラヴィンスキーの伝記など入手困難。
店主:同じく演奏家・・・。
これも有名な指揮者。
例えばカラヤンなら膨大なデータが存在します。
ですから研究しやすい。
Yさん:成る程ね!!
店主:有名だがデータが少ない場合もあります。
エーリヒ・クライバーの息子のカルロス。
天才指揮者として今や伝説的音楽家。
しかし正規の録音は極僅かです。
伝記は数年前発売され私は読破しました。
なかなか興味深い内容でした。
Yさん:その少ない録音が逆にカリスマになるんだね。
店主:そう言う意味ではチェリビダッケは録音嫌いで有名でした。
しかし晩年は録音に積極的だった思う。
今思うと、それは自身の芸術を高く魅せる技であった様に思う。
そのクソ遅いテンポも彼の固まった理屈で解釈するが逸脱が著しい。
チャイコフスキーの第5番!!
聴き手の集中力は途切れる。
Yさん:信念ある芸術。
それは難しいのですね。
店主:そして演奏家には得意の作品があります。
シャルル・ミュンシュは幻想交響曲。
ハンス・クナッパーツブッシュならブルックナー。
フルトヴェングラーならベートーヴェン。
ワルターならモーツァルト。
メンゲルベルクならバッハのマタイ受難曲。
クライバーならベートーヴェンの第4番。
などたくさんあります。
Yさん:それが楽しみ近道なんですね。
店主:そうです。
それを発見するには目利き力が必要。
私がワインを仕入れる力はクラシック音楽で培いました。
2018年7月26日
静岡県 藤枝市 ワイン専門店ピノ ノワール
最終更新日:2018-07-26