狂気の楽劇であるサロメ。
20世紀初頭の斬新な楽劇。
当時、大人気を博しながらも上演禁止の歌劇場もあった。
しかもニューヨークでは当時一度も上演されなかった。
ワーグナー亡き後のドイツ音楽界の有望株がリヒャルト・シュトラウス。
彼の出世作であるサロメ。
ホフマンスタールの蜜月関係の作品ではないが内容と音楽は絶品。
これが、ばらの騎士を作曲した人物かと思ってしまう。
今回のヘロデ王役のポポフは素晴らしかった。
先王を殺し妃を奪い、その娘も狙う狂権ヘデロ。
ヨカナーン、預言者らしい振るい舞いとサロメの一目ぼれ。
サロメはヘデロに命令され踊る。
サロメの7つのヴェールの踊り。
一種異様な響きはこれから起こる物事を暗示している。
ここで、それを察知できる聴き手はハラハラするのである。
踊る褒美にサロメはヨカナーンの首を要求。
苦悩するヘデロ、ポポフの役造りは完璧だった。
要求通りヨカナーンの首を切る。
そして、サロメも殺される。
前衛楽劇サロメは狂気の世界である。
★ マリンスキー劇場管弦楽団
ワレリー・ゲルギエフ 指揮
サロメ・・・フドレイ
ヨカナーン・・・クブファー
ヘロデ・・・ポポフ
ヘロディアス・・・ゴゴレフスカヤ
2014年10月17日(金) 演奏会形式 NHKホール
数々のサロメを愛聴してきた私。
ワーグナーの楽劇で最高の録音を残したショルティ。
その時にブリュンヒルデ役であったビルギット・ニルソン。
サロメでのこのコンビも素晴らしい。
前衛音楽は一度は聴くべし。
震撼度:超ド級
完成度:★★★★★
音楽センス:★★★★★
詳細は【クリック】2017年10月23日
静岡県 藤枝市 ワイン専門店ピノ ノワール
最終更新日:2014-11-10