当店店主はクラシック音楽が大好物。
そんな私から一つの作品をご紹介したい。
クラシック音楽はワイン用語でいう並行・垂直の宝庫。
ですから様々な角度から堪能できる極上料理だ。
同じ料理でも腕を振るうシェフが違えば味は違う。
一皿一皿吟味するのがクラシック音楽の喜びである。
ですからお金が掛かる高尚な遊びとも言える。
偉大な作品は多い。
しかし神聖な作品は極僅かである。
アントン・ブルックナー。
彼の作品は天上の響きである。
カオスから生まれる響きは心に残る。
おすすめは第7番。
第4番ロマンチックと並び聴きやすい。
ホ長調という朗らかな曲調である。
第4番の成功に乗り作曲された。
有名な逸話として・・・。
作曲中のワーグナーの死。
ブルックナーは心底ワーグナーを崇拝していた。
第2楽章には葬送のコラールが残る。
ここで私の【一押し音源】をご紹介。
ヴィルヘルム・フルトヴェングラーの名演だ。
1951年4月23日所謂カイロ盤。
手兵ベルリン・フィルを率いての演奏旅行。
円熟した響きで初演者ニキシュを彷彿。
そして最晩年のカラヤン。
最後の録音になってしまった。
相性の良いウィーン・フィルを指揮。
カラヤンが別境地の指揮をする。
ベルリン・フィルとの確執、老いなど・・・。
精神的にも疲れたカラヤン。
彼には母国であるオーストリアの響き。
やはりウィーン・フィルが良かったのだ。
一度天上の音楽に触れて頂きたい。
詳細は【クリック】2016年2月1日
最終更新日:2016-02-04