巨人ベートーヴェンは、あらゆる作品分野に光を与えた。
そんな彼は9つのシンフォニーを残す。
9つの作品は後世の作曲家に多大な影響を与えた。
それは尊敬と畏敬。中でもブラームスは怖れ過ぎである。
結果、第1番を作曲するのに21年も費やしてしまった。
曰く偉大な足音を耳にする、と重圧を感じ過ぎである。
だがその苦しみと反比例するように開花した作品。
もし、ブラームスが創作しなかったとしたら・・・。
交響曲の分野は完全に衰退したであろう。
ここでおすすめ音源をご紹介。
★ ブラームス作曲
交響曲第1番 ハ短調
フルトヴェングラー指揮 ベルリン・フィル
1953年5月18日 録音
史上最高の名演。旋律が有機的に動く。
それは、まるで生物・・・。
1945年1月23日も凄演だが終楽章のみ現存。
1952年1月27日の演奏も伝説の名演だ。
とにかくブラームスはフルトヴェングラーがいい。
音質はモノラルですのでご理解を。
話の流れが逆になりましたがベートーヴェン。
やはり苦悩から歓喜へ。
これは約130年経過したショスタコーヴィチへも影響。
恐るべき呪縛である、その原点である第5番。
お待ちかねの、おすすめ音源を言わねばならぬだろう。
★ ベートーヴェン
交響曲第5番 ハ短調
カルロス・クライバー指揮 ウィーン・フィル
1974年3、4月 ムジークフェラインザールで録音
世代的にはフルトヴェングラーより後の世代。
それもそのはずカルロスの父はエーリッヒである。
親子共に天分に恵まれた指揮者。
鋭く突き進む指揮で聴いていて気持ちがいい。
車を完璧なドライブテクで操る、そんな感じ。
どことなくモダンな風も吹く、それがカルロス
ですから時代は変わったんだなと耳で理解できる。
この演奏から約40年・・・。
またベートーヴェン解釈は進化なのか退化した。
私は退化に思う。
詳細は【クリック】2016年9月25日
最終更新日:2015-11-08