■ 一音一言物申す。(ブラームス編4)
ワイン専門店ピノ ノワール店主から「一音一言物申す」と題しまして気軽にクラシック音楽を
語らせて頂きます。
私の好きなブラームス。
店内でもブラームスの音楽を定期的に流しています。
第4シンフォニーは清流のように美しい作品。
川のせせらぎあり、力を蓄えた流れあり時に激流でもある。
ブラームスにとって最後のシンフォニーである第4番、語りだせばきりがありません。
それこそ初演以来数々の名演、力演などがあり平行、垂直聴きの醍醐味を堪能できる。
まさに、ヨダレが垂れそうになるクラシック音楽の一皿。
色々なシェフ(指揮者)で楽しむブラームスは美食の宝庫なのだ。
ここで、【一音一言】!!
第2楽章、30小節のヴァイオリンが第1主題を変形させて奏でる。
とても美しくブラームスにしびれてしまう。
この第2楽章は金管、木管楽器と弦楽器の音の受け渡しが聴き所。
「バトンさばき」の上手さがオケに求められるのだ。
この30小節のVnの前にクラリネットとファゴットの奥ゆかしい旋律がバトンとして渡される。
とても優しく感動的なのだ。
そして31小節で一オクターブ上がり何とも心に染み渡る。
ある意味典型的パターンかもしれませんが、アンダンテでゆるやかに聴き手に語りかける。
この第2楽章は、さらりと演奏する「面白くない指揮者」もおりますが、カール・シューリヒトなどは
心得たもので「バトンさばき」は超一流。
1961年9月、バイエルン放送交響楽団との演奏は随一だ。
この【随一だ】は時、天候、年齢、経験、貯蓄、、充実感、悩み、高揚感により微妙に変化します。(笑)
2014年3月9日